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修理 アーカイブ

2010年08月09日

樽太鼓(たるたいこ)修理が続く

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夏休みに入ってから、から次々と持ち込まれる樽太鼓(たるたいこ)の蓋(ふた)を新品に取り替え、
傷んでいる竹箍(タガ)6本〜7本も殆どを新しいものに入れ替えて強度を持たせ、
外観は勿論、なによりも楽器として良い音が出るものに再生していきます。
作業した職人自身もどちらが新品か区別がつかないほど綺麗に再生出来ます。

「たるや竹十」が作った樽太鼓(たるたいこ)でしたら、手持ちの道具で比較的簡単に作業出来ますが、
昔の(時には昭和30年代の物ではないかと思われるヴィンテージものも送られて来て、
驚き、懐かしくなります)樽太鼓(たるたいこ)は他の職人さんが作られたものですから、
使用した道具の寸法が全く違うので修理に少々手間取ります。

修理は基本的に新品の半額代金を頂いておりますが、新品を作る方が簡単なので、
新品ないし修理の費用を少し改訂しなければならないかも知れません。

2010年08月10日

樽太鼓(たるたいこ)の修理が完了する

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先日、預かっていた、たくさんの「樽太鼓(たるたいこ)」の修理が出来上がりました。
木製の樽太鼓(たるたいこ)は他の締太鼓宮太鼓同様、激しく叩くため、当然ながら、
蓋(ふた)の部分が摩滅して、薄くなり、ささくれて来ます。
いくら,丁寧に保管しても、3年〜5年で木樽(たる)も乾燥して来るので補修が必須となります。
緩んだ竹箍(たが)を金釘で止めたり、木工用接着剤を塗ったりしても音は良くなりません。
修理の手間が余分にかかるだけです。(これらを取り除くだけで随分時間がかかります)
一番に避けて頂きたい事はプールなどの水の中に木樽(きたる)全体を投げ込んだり、
ホースを使って大量の水を木樽(きたる)にかけたりする事です。

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接着剤を多用した古い樽太鼓(たるたいこ)、
決して音が良くなる訳ではないので、勘違いなさらないようにお願いします。
修理の際には、強力な接着剤が塗られている場合は修理が不可能になったり、
接着剤の剥離と釘抜きに手間取ります。

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今回の木樽(きたる)は元は某有名蔵元の一空樽(One free barre)が主で、「甲付樽』でした。
酒樽(さかだる)と太鼓樽(たいこだる)は形は同じでも構造や素材が全く違います。
呑み口の穴の埋木等も施しました。


一昔前、催しの直前に樽太鼓(たるたいこ)を倉庫から出してみたら、乾燥してしまい、
竹箍(たが)が緩んでしまった状態で音も出ず、困った先生が学校の水が満たされたプールの中に全部の樽太鼓(たるたいこ)を一晩投げ込んでしまったのです。
音は少し出るようにはなりましたが、木樽(きたる)は変形するし、
修理も無理な状態になるし、後々困ったことがあります。
この「プール投げ込み方式」は全国に普及してしまいました。
これを考案された先生は昨年亡くなられました。合掌…
水で変形していまった後の修理を任された樽屋としましては、
この間違って普及してしまった方式を払拭するために何年もかかりました。

最近は、新品の蓋(ふた)と箍(たが)に全て取り替えますので、
費用は新しい物の半額程度かかりますけれど、
写真のように新しい物と見分けが付かない仕上がりになります。

世間は夏休み、新学期の催しに向けて「樽屋竹十」には毎日程、
樽太鼓(たるたいこ)修理の依頼がまいります。弊店製作の樽(たる)以外に、
既に引退された樽職人達の名仕事を拝見する良い機会になりますから、
採算は合いませんけれど、出来る限りお引き受けするようにしております。

2010年08月17日

不思議な樽(たる)を修理する

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お盆の休みを利用して遠くから「樽(たる)」でも「桶(おけ)」でもない、
変わった木製容器が修理に持ち込まれました。
材料は板目と柾目が混在、底は樽用の物ですが、本体は寄せ集めながら桶の技法。
紐で補強され、崩壊寸前の状態で車に乗せられての入院です。

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数日後、少し古い竹箍(たが)を巻いて、再生しました。
本体は乾燥しきっていますし、蓋も無いために余り硬い箍(たが)を入れる訳にはいかないので、硬さの加減はちょっと慎重になりました。
使う時は「落とし」を入れるらしいので、安心して退院。

2010年09月08日

酒樽屋の輪替

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先日の落語の「たが屋」と作業は似ておりますが、少々違います。
「たが屋」のお客さんは、もっぱら市井の奥様方でしたけれど、
これは造り酒屋の蔵の中に入って酒造道具のメンテナンスをする際の価格協定表です。
酒樽屋の組合(この場合は、その中の桶部門)と酒造組合が定期的に集まって、
少しずつ値上げされておりました。

これは大正10年のものですが、毎年のように改訂され続けて、最近ではこのような明細は作りませんが、今でも木桶や木の道具を使った昔の酒造りを継承している蔵がいくつか残っているので、道具の手入れや新調は、蔵開きの前の夏の仕事になります。


2011年02月06日

味噌樽(みそだる)の修理

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樽屋竹十は樽(タル)の製造と販売だけではなく、その後の修理も積極的に行っております。
正しい使い方をすれば、修理せずに何十年の使用に耐えられるように作っているのですが、
右の味噌樽(たる)の場合、味噌つくりに使わず、「杉バケツ」として水を容れたり、
空にしたりして、屋外に放置していたため、相当傷んでおりました。
直射日光と風、過剰な水分に樽(たる)は弱いので、箍(たが)が完全に腐っていました。

左は、これと同じ状態だった物を補修して、竹箍(たが)を全て替えた物です。
お客さまの好みで、外の杉は古色のままでという依頼だったので新品同様にはしませんでした。
因みに写真は「杉バケツ」ですけれど、基本的に「味噌樽(たる)」とほぼ同じ寸法です。
吉野杉に限らず杉は乾燥し易いのですけれど、同時に膨張し易い訳ですから、
もう無理だと思われる樽(たる)でも殆どの物を修理することが出来ますし、
積極的に他店の商品の修理も請け負っております。
ただし一部、木工用の化学的接着剤を使用したり、
金属釘を多用した樽(たる)や桶(おけ)は修理が不可能な場合があります。

2013年07月03日

樽タイコの修理

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毎年、夏の初めになると傷んだ樽太鼓(樽タイコ)の修理依頼が増えてまいります。
いくら丈夫に作った樽タイコでも、使用頻度にもよりますが3年位で
上の蓋(フタ)がささくれ立って来て、危ない上に高音が出なくなって
楽器としての用を成さなくなってしまいます。竹箍(たが)が切れたりもします。
このような樽(たる)は樽屋に持ち込まれて蓋(フタ)を新しい物に取り替え、
箍(タガ)も巻き直します。
工房の前には廃棄焼却される古い蓋(フタ)が並ぶ訳です。
子供達が長年使ってくれていた物ですから、微笑ましい名前や落書きが残っています。

2015年02月20日

酒樽屋の「さし止め」

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完璧に作った筈の酒樽(さかだる)も、中には酒を容れると洩れるという事態が発生します。
酒樽(さかだる)から酒が洩れる事を「さす」と言います。
この洩れを止める事を「さし止め」と呼びます。
殆どの「さし」は「むしくい」という槙の木で出来た木片を突き刺せば止まるのです。
昔は酒造会社から「さし」という電話があると「さし止め職人」が自転車で走っていったものです。
昔は悪い職人もいて、あらかじめ分かりにくい場所に錐で小さな穴を樽にあけておき、
「さし」の電話があると、喜んで飛んで行きます。
洩れの原因は自身が一番良く知っている訳ですから直ぐに止めたあと、
なじみの酒屋さんと美味しい原酒を呑みながら一時間ほど無駄話をして、
「ああ大変だった」と言って工場(こうば)に帰って来る訳です。
彼の自転車の籠には、しっかり御土産の一升瓶も隠されていました。

たるや 竹十

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