味噌樽(みそたる)
味噌樽を使う季節になりました。
樽屋竹十も味噌樽つくり用の杉樽の注文が多くなるので大忙しです。
味噌樽を使う季節になりました。
樽屋竹十も味噌樽つくり用の杉樽の注文が多くなるので大忙しです。
味噌は本来、写真のように細長い味噌樽(みそたる)に詰めて発酵させるものです。
表面が少しでも空気に触れないようにし、微生物による発酵を大事にして、空気による酸化を避けるという昔の知恵からです。しかし、大きさが収納の妨げになり、現代の都市生活には少々不向きかもしれません。
「たるや竹十」の漬物樽27型でも充分味噌樽の代用として、良質の味噌が出来ることがお客様から報告されております。
茨城県のお客さまから、大きなサイズの味噌樽のご注文を頂きました。
味噌樽(みそたる)は本来、口が小さくて、背の高いものです。これは長期保存するため、空気に触れる部分を最小限にしているのです。
それに対して、漬物樽(つけものたる)は殆ど毎日使うので、底まで手が入り易いように、口を大きく作ります。
蓋も漬物樽(たる)は落とし蓋ですから、底より小さい物です。味噌樽(たる)の蓋は置き蓋なので樽(たる)の口より大きい物を使う必要があります。それぞれの地方で蓋の仕様は変わります。今回は関東のお客様なので特別に大きい物を作らなければなりません。
既製品にはないサイズなので、板に鉋をかけ組み合わせて作るのです。
味噌には本来、背の高い「味噌樽(味噌樽)」の方が適しているのですが、これは桶の製法で作るので手間がかかり、価格も高くなります。
「漬物樽(つけものたる)」でも充分おいしい味噌が出来ます。
来年にはNさん宅でも、きっと美味しい味噌が完成することでしょう。
本来、味噌樽というものは、長く貯蔵して置くものなので、上の口を狭くして、空気に触れる面積を極力小さくする物なのです。ただ手間がかかるので、価格もそれなりに高くなってしまいます。
そこで、安い漬物樽を転用し、押し蓋の替わりに上に置き蓋をのせ、簡易味噌樽として使う方が増えました。味の違いは来年、味噌が出来上がって見ないと判りませんが、容量も大きくなり、お得感はあります。
伝統的な味噌樽も、製法を研究して、もう少し気楽に買える値段の物を開発するつもりです。
写真は東京のKさんの依頼による味噌樽に見立てた漬物樽。
寒い日が続きます。手づくりの味噌(みそ)の季節です。
木樽を使った味噌(みそ)づくりには、一年で一番寒い今頃が一番適しています。
長い間仕込む味噌(みそ)のために、味噌樽(みそだる)には杉の板目材を用います。
樽屋(たるや)ではなく桶屋(おけや)が作る味噌樽(みそだる)も板目です。
柾目では水分が滲み出てしまい、カビや虫の原因になるからです。
また、味噌樽(みそたる)は出来るだけ空気に触れる部分を少なく作るので写真のように
酒樽(さかだる)よりも細長い形につくります。
「たるや竹十」がつくる味噌樽には上蓋(ふた)と押し蓋(ふた)
更に上蓋(ふた)と樽(たる)の隙間を封印する和紙が添付されます。
また、地方によっては封印用に熟成した酒粕を使うので、これを添えることも出来ます。
杉の木も真竹も、一月の終わりから二月の初めの今頃の物が一番、味噌樽(みそたる)つくりに適しています。
何故か味噌樽(みそだる)に巻く箍(タガ)は酒樽(さかだる)同様、七本なのです。
最近では稀になりましたが、神戸でも年に何度か雪が積もります。
白い車が洗車しなくても、もっと白くなりました。
寒い時期は味噌つくりや漬物に丁度よい季節です。
写真は「味噌樽の大」18リットル(一斗)入り。約15キロの味噌が出来ます。
この半分の物と、この倍の物の三種類があります。
味噌樽の右の蓋は上蓋(うわぶた)と押し蓋(おしぶた)です。
地方によって味噌の作り方は様々なので、味噌樽を買って下さった方には蓋(ふた)は、この2枚を付ける事にしました。
味噌樽(みそだる)は本来、桶屋さんが作るものでしたが、桶の手法でこしらえると高価になるので、
樽づくりの手法を工夫して、樽屋製作の味噌樽を考えました。
材料は吉野杉の板目を用います。
味噌樽や漬物樽に柾目を使うと一見、美しく見えますが木目から水分が滲み出すので必ず板目を使います。
味噌樽も酒樽と同じで、なぜか箍(タガ)の数が七本と決まっているのです。
清酒醸造用大桶の蓋の封印です。
桶板の板目が美しいですね。
画像は勿論、清酒醸造用の大桶ですが、味噌つくりの際も同じように蓋(ふた)と本体の味噌樽(みそだる)の間を良質の和紙を用いて封印します。
今頃の寒い時期に仕込んだ清酒を秋まで寝かせて充分醗酵するまで、この封印は決して取りません。
目張り紙と言います。
昔は、二月三月くらいになると何人もの古紙屋が大八車に山盛りの古紙を積んで灘五郷を回ってきたものです。
上に載っている「こより」状の紙は、今でも使いますが、漏れ(「さし」と言います)を止めるための必需品です。
漏れる部分に埋め込むと和紙の力で漏れが止まります。
酒樽(さかたる)にも味噌樽(みそたる)に漬物樽(つけものたる)にも使います。
家庭で仕込む味噌樽(みそたる)も、このように和紙で封印するといいようです。
「味噌」中心のランチバイキングです。
五種類のメインから「わさび味噌 山形蕎麦」を選び、あとは二種類の味噌汁、各種「おばんざい」、サラダにデザートの白玉が食べ放題で980円
隣に立ち飲み屋もあり、また美味しい味噌は買って帰ることも出来ます。
その味噌も和樽の上に並んでいます。
東京 銀座のまん中、元銀行だったビル。
入り口から和樽。通路まで和樽。味噌売り場も和樽。和樽尽くし。
「たるや竹十」の50丁ばかりの和樽です。
店の名は「Miso Bank」
東京都中央区銀座3丁目7−1
03-5159-7662
昼 平日12:00~14:30
土日祝11:30~15:30
夜 平日17:00~23:30
土 17:00~23:00
日祝15:00~22:00
味噌だるの御注文は全国から頂くのですが、
恥ずかしながら、樽屋の親方もその女房も味噌を作った経験がなく、
皆さんの様々な問合せに対し具体的に返答する事が出来ず困っておりました。
味噌だる自体は売るほど持っているのですが、味噌をこしらえるのは初めてです。
今年の冬に、友人からもらった大豆、樽屋竹十が納めた木樽で作られた天草の塩、
そして麹は泉酒造の西野さんに分けてもらった山田錦の米麹と いい材料で仕込みました。
初めてながら、ご覧のように美味しく出来ました。
表面の白い黴はチーズのそれと同じで害はありません。
「たるや竹十」では味噌樽(みそダル)として、大と小からなる二種類の味噌樽(みそだる)をつくって来ました。
それぞれ好評だったのですが、
大の容量が18リットル、小が9リットル、これが一般的な味噌樽(みそだる)の大きさなのですが、稀に更に大きな物の注文を受けます。
写真は試作した36リットル入りの味噌樽(みそだる)高さは約55センチ。
36リットル(二斗)の味噌樽(みそだる)というものは余り一般的ではなく、
同じ容量の二斗(36りっとる)漬物樽を代用される方が多かったのですけれど、
仕上がりは、やはり それなりです。
いかに空気に触れる面積を小さくするかという味噌づくりの基本にのっとれば、
折角の手づくり味噌ですから、本当の「味噌樽(みそだる)を使うべきでしょう。
価格未定ですが、味噌樽(みそだる)も大中小の3種をラインナップする事が出来そうです。
上蓋と落し蓋の二枚が同梱されます。
寒い時期、手作り味噌の季節です。
新酒の出来も終わり、たるや竹十では、酒樽作りよりも味噌樽作りの方が多くなります。
普通は「味噌樽の大」というものは容量が18ℓあって、使い勝手が大変良いのですが、
それでも小さいという方々のために特大の36ℓ入る味噌樽を注文に応じて時々手作りでこしらえます。
漬物樽を味噌樽に転用する事も可能ですが、やはり何十年も使うものですから、専用の味噌樽で仕込む方がはるかに美味しい手作り味噌が出来上がります。
味噌樽は細長くつくり、開口部を出来るだけ少なくして、空気に触れる部分を少なく作ります。
それに反して、漬物樽は口を大きくとって、新鮮な空気が出入り出来るように作ります。
全く反対の物ですが、保管場所や保管状況に留意すれば、漬物樽でも手作り味噌は可能です。
写真の左側が特大の味噌樽、右は従来の「味噌樽の大」
倍の容量ですが、随分大きく見えます。勿論ひとつひとつ手作りです。
手作り味噌をつくる方が年々、増えております。
楽しい,おいしい、便利、そして何より工場で量産するものではなく、
手作りの食べ物は安全です。
大豆その物から手作りという方もいらっしゃいますが、気をつけて頂きたいのが塩です。
1972年から日本全国から塩田は消えました。
それなのに、どこの国で作られたか判らない塩が国産のように袋詰めされて、
現在売られています。
折角、手作り味噌をはじめようとされるのなら、使う塩の産地をよく見るよう注意して下さい。
そして、手前味噌になりますが、プラスチックの容器などを使わず、
手作り味噌には「木製樽」を使って下さい。人工樹脂や陶器を使っていたのでは、
手作りの意味が半減してしまいます。
毎年、一月から二月にかけての寒い時期は手作り味噌の季節です。
この低い温度が手作り味噌に最適なのでしょう。
塩の他に「麹(こうじ)」も大切な要素です。
灘五郷という酒処に住んでおりますと、「麹」の入手には事欠きません。
「もやし屋」という麹専門店が周辺に沢山あります。
てっきり、野菜の「もやし専門店」か「焼きそば屋」だと思っていたら、ここが「麹屋さん」でした。
「糀」とも書きます。
精酒、味噌、食酢、漬物、醤油、焼酎、泡盛などの発酵に不可欠です。
醸す(かもす)という語が転化して「こうじ」と呼ぶようになりました。
マンガのもやしもんが有名です。
我が家では、去年は三月に手作り味噌を仕込みました。
四月初め位でも大丈夫だそうです。
大と小の味噌樽です。
右側の「大」は容量が18リットル、左の「小」が9リットル。
「大」が最も伝統的な手作り味噌用の木製樽の形です。手作り味噌を仕込むのにピッタリです。
一番上にフタを置く事は本来しないことだったのですが、今のように何が混入するか予想もつかない時代になりますと、フタが必要になりました。
この上を更に和紙で覆って埃や虫を遮断すれば安心です。
決して,ビニール類をかぶせないで下さい。
手作り味噌が窒息してしまいます。
樽の呼吸という点では、木のフタを使わず、和紙で覆うだけの方が美味しい手作り味噌が出来るという報告がありますので、今は都市部で発生するケミカルな埃を防ぐために、必要な方には上フタも添付しております。
蓋(ふた)に関しても最初は下の写真にあるように薄い柾目の物を使用しておりましたが、最近は写真のような厚みがたっぷりある板目の物に変更しつつあります。
この他に「押しフタ」が必ず付属します。
蓋も手作り味噌には「板目」が良いと判断したからです。
たるや竹十が作る木製樽には底と側の間に浅い溝があります。
清酒や醤油などの液体を入れる場合には問題ありませんが、
手作り味噌など固形物を醗酵させる場合には、この溝を先ず味噌玉をパテ埋めするように詰めてから、仕込んで下さい。
そのようにすると溝の部分に空気が残らず,醗酵がうまく進みます。
手作り味噌用の樽は本来「桶屋」の仕事でしたが、桶職人が減って来た事に加えて桶は値段が樽より高いので、「樽」も味噌に使用するようになりました。
手作り味噌に使う「桶」には「樽」に出来る、この溝はありません。
「樽」はあくまで液体を運ぶ容器でしたので、溝の事は考えていなかったのです。
「桶」と「樽」は製作工程が全く違いますので、溝無し樽を作る事は不可能。
しかし、「桶」より安価な味噌樽を作ることが出来ます。
先月は全国に「手作り味噌用の樽」を送りました。
梅雨と真夏を上手に越せば、思いのほか手作り味噌は簡単なもの。
出来れば、甕(かめ)や琺瑯(ほうろう)を使って味噌を窒息させるより、
木製樽を使って美味しい味噌を仕込んで頂きたいと願うところです。
樽屋竹十の味噌樽(タル)には落し蓋(フタ)と上蓋(フタ)の二枚が付いています。
寒い頃に仕込んだ味噌がそろそろ熟成して来る頃です。
ところが、スコブルうまくいっている方もいらっしゃいますけれど、
残念ながら、そうでない方も、おられます。
こちらは樽(タル)屋でして、味噌や漬物に関しては素人なので、近所の味噌作り名人に聞いて参りました。
(どこの町内にも未だ一人や二人は名人が残っております、数年後は判りませんが)
名人の話では、もし、表面に黴は表面が発生していてもスプーン等できれいに取り除けば、
内部は無事ではないかという事です。
大豆を炊くときの水の量が多過ぎて、樽(タル)の中で水が浮いて来ているようなときは、
一旦、全部外へ出し、味噌玉の塊を和紙で包んで水分を吸い取り、ふたたび樽(タル)に戻す。
黴は嫌なものですが、「醗酵」には付き物です。白い黴はアミノ酸なので無害ですけれど、
赤、青、黄などの色の付いた黴は全部排除しなければなりません。
名人も言われていましたが、地球の温暖化で夏が異常に暑かったり、
長期の低温が欲しい冬が暖かかったり、雨期が長過ぎたり、
温度や湿度の変化が毎年違うので、いつも同じレシピでは出来ないそうです。
更に住宅環境も随分変わり、マンション等の中で、年中ひんやりした、暗い場所を探す事が今は大変です。
それに、ほんの数十年前には無かったエアコンが今では殆どの家庭に設置されています。
エアコンの付いた部屋に樽(タル)を保存する事は厳禁です。
真冬の寒くなければならない時に、暖かったり、夏が涼しすぎると上手く醗酵しません。
それにも増して、エアコンは24時間作動させておくことは無いもので、
人がいないときには電源を切る訳ですから、その温度差を大きいものです。
デパートに夏期、樽(タル)の貸し出しなどしますと、電源を切る深夜の高温と昼間の効き過ぎているような冷温との毎日の繰り返しに一週間も経たない内に、すっかりダメになっています。
味噌玉を入れる前に、樽の内部と蓋の裏側を水できれいに洗った後、廉価な焼酎を刷毛で塗って殺菌するのも一つの方法です。
名人から聴いて来た「コツ」
1、他のものは廉価なものを使っても塩だけは最高の物をたっぷり使う事。
日本に塩田は一度完全になくなり、跡地は殆どコンビナートに変わりました。
最近は本当の塩を作ろうという目的で、採算が合わないながらも作り始めた方々がいて、
嬉しくなります。それでも600gで800円というと塩としては高価に感じます。
「赤穂」とか「伯方」と表示された塩が、くせ者です。両地に塩田は全くありません。
塩を買う時には必ず裏の原産国表示を確認して、国産の物をもとめて下さい。
2、炊いた大豆は、しつこい位よく撹拌すること。
3、樽に味噌玉を入れる時に絶対に空気を混入させない事。
4、充分な重しをする事。前述の逆の外国産の安い塩を重りにすると良いらしい。
1キロ以上の重量が均一に味噌にかからねばなりません。
5、樽の保存に冷暗所を選ぶ事。日の当たる場所は厳禁です。
夏でも温度が低く、暗い場所に置かねばなりません。
家の中で最も温度が低い場所を選ぶ事。
6、味噌玉と押し蓋(フタ)の間に隙間を作らず、
清潔な晒を挟んで空気を入れないようにする事。
7、竹十の味噌樽の場合は底部の▽型の溝を先ず、味噌玉で埋めてしまう事。
先達から以上のような回答が返って参りました。
この条件を全て満たすことは現代生活では大変困難ですが、
少しでも近い方法で味噌作りに挑んで下さい。
尚、日本は、南北に長い国です。
各地方によって微妙に作り方は変わりますが、基本はおなじでしょう。
仕込む時期が本来は真冬の筈が、夏に仕込む地域があったりして驚かされます。
*追記 お客様からこのようなコメントをいただきました。
味噌づくりに詳しい方がいらっしゃいましたら、また教えてくださいね。
数年前から、味噌(みそ)を家庭で作られる方が増えてまいりました。
自家栽培の有機大豆、国産の天日塩、手づくり麹まで揃えておられるのに、
肝心の容器がホウロウや陶器、プラスチックでは折角の味噌が台無しです。
味噌(みそ)を醗酵させるために最適な容器は木製樽なのです。
木製樽は自身が呼吸しているので不要な水分を外へ出し、
新鮮な空気を中に入れて理想的な醗酵を促します。
木製樽の中でも選ぶのなら杉材のものを。出来れば吉野杉の樽を。
そして柾目ではなく、板目の物を使って下さい。
長期保存のための容器には「木製桶」でも柾目材は使わず、板目材を使用します。
柾目ですと長い期間に木目から液が滲み出してしまうからです。
写真の味噌樽(大)は敢えて赤味材の中でも黒い部分を選んで作りました。
黒い方が「アク」は強いのですが、木製容器としては丈夫なのです。
弊店の木製味噌容器は「樽」であって、「桶(おけ)」ではないのです。
「桶」の手法で木製容器をつくると、「樽」よりも時間と費用がかかります。
出来るだけ廉価に手作り味噌の容器を皆さんに提供したくて試行錯誤の末、
ようやく完成しました。
今は更に大きい味噌樽も試作中です。もうすぐHP上に登場の予定です。
もちろん、全ての部分に接着剤は一切使用しません。
尚、右に写っている蓋(ふた)は、樽(たる)に使う「落し蓋」と「上蓋」。
厚みは1センチ以下ですし、更に柾目材なので、長い間使っていると、
湿気を含んで歪んで来る可能性があります。
今は蓋(ふた)も板目材に順次変更して、継ぎ目には竹釘を使うように変更しました。
厚みも2センチ程のしっかりした物に順次替えております。
人気の「味噌樽(みそだる)」に「特大」(高さ約56センチ)を加えて、
大中小の三種が揃いました。
容量は、それぞれ約36リットル、18リットル、9リットルです。
これらの味噌樽(たる)には、落し蓋と上蓋の二枚が必ず付属します。
そして、この二枚の蓋(ふた)も吉野杉を用い、接着剤を使用せずに竹釘で継いでおります。
この形態の味噌樽(みそだる)は本来、樽屋ではなく、桶屋の仕事なのですけれど、
かつて、日本の町には必ず一軒あった桶屋が激減し、むしろ樽屋の方が未だ少しは残っているものですから、こういう仕事も樽屋が請け負わざるを得なくなってしまった訳です。
「桶(おけ)」と「樽(たる)」の違いは書き出すときりがないので、またの機会に。
今年も味噌作りの季節になりました。
去年と少し違う傾向は皆さんの作られる味噌の分量が多くなって来た事です。
これまでHP上で販売して来た「大」と「小」では間に合わず、
その倍や更に四倍の大きさの味噌樽が必要になります。
20キロや30キロ或いは40キロの味噌つくりに対応出来ます。
これ以上大きい物は四斗の漬物樽に被せ蓋(ふた)を添付する方法を取ります。
蓋(ふた)を二枚、落し蓋(ふた)と上の被せ蓋(ふた)の二枚を必ず付けるのですが、
これも完全に接着剤を使用しない物に変更しました。
写真の味噌樽(たる)は高さが一尺八寸(約56センチ)もあります。
更に蓋(ふた)の厚みも七分(約2センチ)の厚みの丈夫な物になりました。
蓋(ふた)や底に使う材料ももちろん吉野杉です。
ちなみに左で植木鉢に使用している樽(たる)が四斗樽(たる)すなわち56型、
右側に見える小さい漬物樽(たる)が五升樽(たる)すなわち27型です。
大型の味噌樽です。
本来、吉野杉でつくる木製の酒樽(さかだる)は四斗樽(72リットル)、二斗樽(36リットル)、一斗樽(18リットル)の三種類だけしか存在せず和樽屋は延々と、
この三種類の和樽(たる)を作っておれば良かったのですけれど、
醤油樽(たる)用として五升樽(9リットル)が必要とされたり、
最近では外見は四斗樽(72リットル)ですが、内部が二重底になっていて容量が36リットルの物、また同様に二斗樽(36リットル)の姿をしているけれど容量は18リットルの二重底樽。
更に、これらの簡易型として樽(たる)の下半分が発泡スチロールで出来た「ハンダルセット」を開発したりして来ましたが、基本的な容量は、一斗、二斗、四斗の三種類だけです。
これに対し最近、要望が多いので三斗樽(たる)という特殊な寸法の和樽(たる)を作る機会が増えました。
これは約54リットルの容量で、元々桶屋さんだけが作る木製容器でした。
写真の物は味噌用に作った物で、酒樽(さかだる)用に作ることは決してありません。
参考までに左に並んでいる味噌樽(たる)は9リットル。味噌樽の「小」です。
それぞれに分厚い蓋(ふた)が落し蓋(ふた)と上蓋(ふた)の二枚が付属します。
二月如月であります。
味噌つくりの季節まっただ中なのです。
毎日、味噌樽(みそだる)ばかりを発送しております。
中に漬物樽(つけものだる)も見えますが、
上蓋(うわふた)を加え、味噌樽(たる)に転用しているものです。
味噌を出来るだけ空気に触れないようにじっくり醗酵させるため、
味噌樽(みそだる)は細長い形をしており、
逆に漬物樽(つけものだる)は常に新鮮な空気を入れるために口を大きく作ります。
細長い形の樽(たる)は「桶(おけ)」の手法に近づくために一日に作る数も限られます。
どうしても価格も違っておりましたが、
漬物樽(つけものだる)も落とし蓋(ふた)を含めて、吉野杉(すぎ)のみを使い、
接着剤を一切使用せず、竹釘接ぎに変更したので、品質は良くなりましたが、
残念ながら価格を改訂しなければならないかも知れません。
本日は節分であります。
豆を撒く日なのですが、撒かずに木製樽を使って味噌を作る時期でもあるのです。
これは一斗(18リットル)の漬物樽です。34型とも呼んでおります。
高さが34センチ(一尺一寸)あるからです。
厚さ2センチもある吉野杉の落し蓋(ふた)が一枚付属します。
この漬物樽(つけものだる)を利用して味噌(みそ)をつくる事も可能です。
ただし、本当の味噌樽(みそだる)と比べると出来上りの味噌(みそ)は若干劣るようです。
それでも、同じ吉野杉を使用して、化学的な接着剤は一切使っていませんから、
琺瑯(ほうろう)、陶器のかめ、プラスチックの容器類と比べると遥かに美味しい味噌(みそ)が出来ます。
(上蓋が必要な場合は一斗の場合、別途2、100円追加になります)
これも本体同様、接着剤は一切使用していません。
通常、漬物は新鮮な空気を樽(たる)に入れ、過剰な水分を外に出さねばならない上に、
常に糠等の場合は撹拌の必要があるので、上の開口部を大きく作っています。
こちらは純正の「味噌樽(みそだる)」です。
漬物樽(つけものだる)と正反対に、出来る限り空気を入れないように、
上の部分を小さく、全体を細長く作ります。
これには必ず落し蓋(ふた)と上蓋(ふた)の二枚が付属します。
蓋(ふた)は必ず厚さ2センチ以上の板目の厚い物を使用します。
柾目の蓋(ふた)は長い間に歪んで来るので漬物や味噌には向いておりません。
勿論、樽(たる)本体も必ず板目でなければなりません。
味噌樽(みそだる)は本来、桶屋さんが作る物でした。
残念ながら、かつては町内に一軒と言っていい程の割合で桶屋さんがあったのですが、
需要が激減していった事もあり、後継者の育成が出来ず、今や全国で数軒。
樽屋も10軒前後が残っているだけです。
樽屋の場合は「酒樽」という、清酒と密接な関係にある商品を毎日作っている御蔭で存続が可能なのです。
なお、味噌樽(みそだる)にせよ漬物樽(つけものだる)にせよ、
落し蓋(ふた)が底に到る程小さい事はあり得ません。
必ず最後の味噌なり野菜が残っている訳ですから、
途中で引っ掛かる程度の径でないと良い押し蓋(ふた)とは言えません。
最初に沢山作った時に隙間が少ない方が良い押し蓋(ふた)です。
向こう側に見えている小さい物は「漬物樽(つけものだる)の小です。