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酒樽屋と雨繍繍(あめしょうじょう)

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西日本が梅雨入り宣言したと思ったら、予報通り今日は朝から雨降りです。
この時期と真夏は酒樽屋にとって一番困る季節なのです。

丸竹を短冊状に割っておくのですが、表皮の「天皮」と呼ぶ青い部分も、
内部の白い「竹茹」という白い身の部分も黴が発生し易くなるのです。

原竹のままでも、割った状態でも上へ上へ積み上げると、下の部分は腐って来ます。
毎日、天地返しを繰り返さねばなりません。
青い箍(たが)の木樽(たる)は出来上がってからも、竹からも杉からも黴が出始めるので、
新鮮な空気に触れさせたり、和紙で包んで密封したり、お世話が大変です。
この後やって来る夏の乾燥にも木樽(タル)は収縮してしまい、洩れの原因になります。

あらかじめ、まとめて箍(タガ)を巻いておいて木樽(たる)に入れず,自然に乾燥させる、
「枯らし輪」という手法もありますが、大量に木樽を作る時代の方法で、樽屋竹十では、
この手法は使いません。

私の住まいは工房から100メートル程離れた場所にある、元は竹置き場だった所です。
子供の頃、山のように積まれた竹の上に登って、よく遊んだものです。
今日のような雨の日には竹が濡れて足を滑らせ、怪我をする友達もおりました。
明治までは某酒造メーカーの蔵があった筈ですが、火事か台風で建物は消えてしまいました。
その後、樽屋竹十が木樽(タル)用の材料を保存する為の倉庫を建てました。

最近、内部を改装して居宅にしたわけです。
和室には敬愛する中島棕隠の二つ折屏風をしつらえました。
偶然、「雨竹」と揮毫があり、縁を感じます。

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たるや 竹十

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    2009年06月10日 09:21に投稿されたエントリーのページです。

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