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2008年07月 アーカイブ

2008年07月01日

酒樽屋が最初に乗った自動車に酒樽は載らない

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自転車好きの樽屋ですが、免許を取って最初に乗った自動車がオンボロ ミニクーパーでした。

ローバーでも、BMWでも、ましてやイノチェンティでもない,初代モーリスです。
アレック イシゴニスの設計に、今や高級小径自転車で脚光を浴びているアレックス モールトンのサスによる名車でした。
ミッションが横置きエンジンの下に配置されているし、狭いスペースは恐ろしく整備し難く、クーラーもありませんでしたが、若い樽屋にとっては楽しい車でした。
モンテカルロラリーバージョンに替えて行こうと思っている矢先、ブレーキ系統に致命的なトラブルが発生して、天井白塗りのモスグリーンの中古ミニクーパーは手放さなければならない運命になりました。

先日、BMWから後ろが観音開きのクラブマンが発売されたので、これは酒樽を近所の蔵元へ配達にするのに便利だと思って、現物の四斗酒樽を販売店に運び、実際に荷台に積んでみましたが、
何とか二三個は載るものの、試乗してみたら車自体が玩具みたいで樽屋としては気に入りませんでした。
昔、かまやつひろしさんが木枠のオースチントラベラーに乗って赤坂に遊びにやってくるのを
羨ましく思っていたので、BMWといえど期待していたのですが、かつてのミニクーパーの面影はどこにもありませんでした。
ミニとミニクーパーの違いも分からない樽屋の女房もモーリスファンです。

ある夜、数台のミニクーパーを陸送していている場面に遭遇したので、思わず写真を撮りました。この前部にも数台積載されていました。
残念ながら、これらの車に酒樽は積めません。
第一、なにかイベント用なのでしょう。ナンバーも付いておりませんでした。

2008年07月02日

樽太鼓を八木節に使う

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七月です。夏から秋にかけて祭りの季節です。
栃木、群馬方面では、本場八木節

樽太鼓が使われる季節です。
横樽音頭と縦樽音頭があります。東北を北に向かって青森の八戸でも八木節に似た樽太鼓を使って、三社祭があります。
東京では五月に盛大に催されました。

新潟では、何度も紹介しています「にいがた総おどり」が秋にあるそうです。
四国でも阿波踊りに八木節のように樽太鼓を使う「連」があります。
今では、四国だけではなく全国に普及してきました。

これから暑くなるにつれて八木節を中心に樽太鼓を使った祭りが全国で繰り広げられます。
「たるや竹十」でも全国に「樽太鼓」を発送しています。
今年は何故か八木節がらみの問い合わせが多いのですが、樽太鼓は普通の酒樽と違って、
香りは余り関係ないので、材料は丈夫な物を選び、箍(たが)も強く締めて良い音が出るように制作します。

祭りといえば、樽太鼓だけではなく、やはり酒樽を使った樽酒も欠かせません。

2008年07月03日

銀行の中に積み上げられた和樽

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「味噌」中心のランチバイキングです。
五種類のメインから「わさび味噌 山形蕎麦」を選び、あとは二種類の味噌汁、各種「おばんざい」、サラダにデザートの白玉が食べ放題で980円

隣に立ち飲み屋もあり、また美味しい味噌は買って帰ることも出来ます。
その味噌も和樽の上に並んでいます。


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東京 銀座のまん中、元銀行だったビル。
入り口から和樽。通路まで和樽。味噌売り場も和樽。和樽尽くし。
「たるや竹十」の50丁ばかりの和樽です。


店の名は「Miso Bank
東京都中央区銀座3丁目7−1
03-5159-7662

昼 平日12:00~14:30
土日祝11:30~15:30

夜 平日17:00~23:30
  土 17:00~23:00
日祝15:00~22:00  

2008年07月04日

酒樽屋のお八つ 其の拾參

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明暦の頃から栄えた浅草吉原で花魁や太夫たちに贔屓にされたのが「土手のきんつば」です。

又の名を「芋きん」さつま芋の「きんつば」

浅草満願堂 
東京都台東区浅草1−21−5
03-5848-0548

年期増しても食べたいものは 土手のきんつば さつまいも

2008年07月05日

いよいよ ツール ド フランス開幕

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95回目をむかえるツール ド フランスが今日、開幕します。
今年のスタート地はベルナール イノーの出身地、ブレスト。
7月27日のゴールまで休息日を二日含む、23日間、21ステージが繰り広げられます。
樽屋の女房は何度か観戦に行っているのですが、樽屋自身は未だ実戦を観たことがありません。

写真の大きな書物は、そのイノー序文になる[Le Tour de France]

これがまた、よく65ドルで出来たなと思わせる、たっぷりの「おまけ」付
IMG_0001.jpg こんな物まで

帽子の下に写っている[MARLEY LEGENT]も初期のポスターやらチケットの複製がたっぷり。
さらにインタヴューのCDまで。
こちらは日本語訳も出ている。楽しい本だ。

よく、こんな価格で出来るなと思って奥付を見ると「中国製」とあり納得。

2008年07月06日

酒樽(和樽)を海外発送する

3669.jpg Boeing

最近、和樽を海外に発送したいという要望が多くなりました。
多くが外国で結婚式を挙げたいという方です。
海外在住の方々によるパーティにも使われます。
鏡開き用 KAGAMI-BIRAKI」を選ばれる方が多い傾向があります。

清酒入りの酒樽を海外発送出来るのは蔵元だけなので、樽屋は空樽だけを梱包して出荷します。
運賃を考えると清酒は現地で調達した方が廉価です。

菰巻の和樽は植物検疫により輸出は不可能です。
ビニール菰という方法もありますが、味気ないものですし、
重量や容積も増えますので、菰を巻かずに裸の和樽で杉と竹のすがすがしさを海外の方にも味わって頂きたいと樽屋としては考えます。

FedEx DHLEMS等 さまざまな海外発送の方法があります。
昔と違って、全て航空便ですから、世界120数ヶ国に二三日で届きます。
日本国内の離島へ送るより早いのには驚かされます。

TARU-ZAKE
Keg Sake
Taru-zake has undergone an aging period in Japanese ceder barrels.
Such sake has a distinctive aroma ,directly attributable to the wood of the keg.
The finest wood for this purpose is held to be from Kawakami of Yoshino in Nara Prefecture.
At weddings,festivals,election victories,and other moments of celebration.
sake is often served from the keg(frequently in masu ,square boxs made of japanese ceder).

This is not taru-zake in the sense given above ,since it is not aged in wood ,but filled shortly
before use.
Even so, the aroma of the wood imparts a distinct----occasinally even overpowering ---smell and flavor. Philip Harper [SAKE]

やはり、樽酒は香りが命なのです。
それも奈良県吉野郡川上村の杉で作った和樽が清酒の容器としては最高なのです。

2008年07月07日

酒樽屋と柳 其の壱

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酒樽屋のそばを流れる大石川のほとりに一本だけ残った大きな柳の木。
今日は七夕。多くの笹に短冊が吊られました。

柳といえば川辺です。
つい最近まで、この大石川にも柳の木が並んでいたのです。
川柳も川に柳と書き、かつて柳多留とも言いました。


全然関係ないと思われるでしょうが、酒樽と柳には密接な関わりがあります。
柳の木は水を含むと膨張して水漏れが防げるので、昔は柳の木を使った樽が使われ、柳樽と呼ばれていました。
その後、酒樽作りの技術が発達して素材に吉野杉が使われるようになると、柳の名が取れ,単に樽と呼ぶようになりました。

美味しい酒には良い水が不可欠。酒蔵は美しい川のほとりに建っているものです。
酒樽屋も、そのそばで商いをして来た訳です。

この大石川も、つい最近まで柳の木が並ぶ情緒あふれる地域でした。

2008年07月08日

醤油作りにも和樽を使う

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漬物樽を使って味噌を作る方は多いのですが、最近は漬物樽で醤油を作る方も増えて来ました。

昔は醤油も木樽で運んでおりました。
全国で最も出荷量の多い千葉県の野田では秋田杉の樽、兵庫県の龍野でも何故か秋田杉。
和歌山と小豆島だけが吉野杉の樽を使っておりました。

たるや竹十では左側の「マルキン醤油」に樽を納めておりました。

 

2008年07月09日

酒樽屋が作る売場樽 又の名を ディスプレイ樽

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酒樽屋は毎日、酒樽ばかり作っている訳ではありません。
夏になると、どうしても清酒の消費が減ってくるので,それにつれて樽酒の出荷も少なくなります。
祭りやイベントが多い時期であることから、樽酒が多く出ているように見えますが、年末年始の出荷量に比べると、やはり少なくなります。

その間、樽屋は漬物樽や味噌樽の他に店舗の前で商品を並べるための「ディスプレイ樽」などを
作っております。
ビニールシート等を使わずに直接、味噌などを入れる「もれないディスプレイ樽」と単に店頭に飾る「ディスプレイ樽」の二種があります。
後者では空樽(古樽)を改造したりすることもあります。

2008年07月10日

酒樽屋の虫養ひ 其之伍

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名物「シジミ」と「大根餅」

台湾料理 麗郷 渋谷本店 
東京都渋谷区道玄坂2−25−18
03-3461-4220

木曜日定休
土日祝 12:00~24:30

2008年07月11日

酒樽屋 八木節の樽太鼓(たるたいこ)の修理をする

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夏休みが近づくと、酒樽屋には修理のための樽太鼓が各地の学校や八木節の連から持ち込まれます。
何でもそうですが、修理をする方が新たに作るより難しいのです。

ところが、ほかの酒樽屋さんが作った樽太鼓や八木節樽を分解すると意外な発見があったりするので、酒樽屋としては,たいへん勉強になります。
ですから、叩き杉てボロボロになってしまい、なん樽ことかと思う太鼓樽や八木節樽もありますが、修理は滅多に断りません。

修理の費用は材料代(蓋と竹)と僅かの手間賃だけですが、樽太鼓や八木節樽の修理から学ぶことが多々あります。

2008年07月12日

和樽を使って梅干しを作る

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六月末から七月にかけては梅実の季節です。
梅は中国原産のバラ科の植物。漢方薬として或は果実として渡来したと言われています。
梅雨時に葉と葉の間に隠れるようにして実を結びます。


梅干しと言うと硝子の瓶等を使って作るものだと思われがちですが、実は和樽を使うのです。

吉野地方で、使用済みの和樽を使って梅干しを作るという催しがあります。
梅干しは紀州が本場ですし、吉野杉の和樽を使うという事は本来の使い方です。

先ず「塩漬け」をします。
梅干しの塩分は二割とか三割とか地方によって変わりますが、
最近は減塩ということで、一割強が主流です。
塩は天然の良質の物を使いましょう。
どちらにしても一年は寝かさないと塩なれして美味しくなりません。

最初に梅の総重量を量っておかねばなりません。
それから梅をよく洗い水気を切って、容器の中で塩の四分の一を均一にまぶします。
和樽の底に塩をふり、その塩揉みした梅をいれて、更に塩を入れます。
これを繰り返しながら全ての塩揉み梅を和樽に入れて表面を水平に整えて、押し蓋をのせ、
梅の倍の重量の漬物石を置きます。

二三日して水が上がって来たら、石を半分の重量の物に替えます。
最初から塩の重量と同じ重さの石を二つ用意しておくと便利かも知れません。

次に「土用干し」を三日ほど続けます。
殺菌するには、この時期の強い天日が最適なのです。

この後、赤紫蘇の葉で作った「赤梅酢」と一緒に和樽に漬け、上蓋をして保存する訳です。

保存食として、江戸時代から急速に普及しました。
各地で100年以上前の梅干しが蔵の奥から発見されており、味も極上だそうです。
500年前の物も見つかったと聞きます。
かめ入りもあったそうですが,ほとんどが杉製の和樽入りでした。
梅干し自体も殺菌作用がありますが、杉の持つ殺菌作用も関係していると思われます。
更に木製和樽の持つ強度が数百年の歳月に耐えて来たのでしょう。

木製の和樽を使わないようにというレシピを記した本を時々見ますが大きな勘違いです。
プラスチックは冬夏の温度、湿度の変化の繰り返しによって割れる例が多く寿命が短く、第一に酸によってプラスチックが梅干しの中へ徐々に溶解してきます。
硝子や陶器は台風や地震などの災害によって割れてしまえば中身が台無しになります。

扱いは面倒ですが木製の和樽が食品には最適なのです。


2008年07月13日

酒樽屋 特殊な和樽を作って某店をディスプレイする

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酒樽屋は依頼があれば、規格の五升(9ℓ)、一斗(18ℓ),二斗(36ℓ)、四斗(72ℓ)を組み合わせて、様々な和樽を拵えます。

写真は京都の漬物屋さんの依頼で製作中の和樽で、
形は四斗(72ℓ)ですが実際は一斗(18ℓ)入りの店頭販売用の木製和樽。
まだ完成しておりません。
水を張って洩れの検査をしている段階です。二丁重ねております。

和樽は桶と違って、どんな物でも製作する事が出来る訳ではありませんが、
出来る限り依頼に応じる事が出来るように毎日、頭をひねっております。

2008年07月14日

オーストラリアの樽ちゃん

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去年の秋にシカゴで催されたCROSSROADS FESTIVALSのDVDを観ているとジェフ ベックの横で子供がベースを弾いているいるシーンが出て来て少々驚きました。

よく調べてみるとTal Wilkenfeld  タル・ウィルケンフェルドという22歳のオーストラリアからやって来た女性。
どうやら、英語圏では「樽たる」とは女性名の一つのようです。
雑誌ベースマガジン2008年4月号の表紙を飾りました。

ジェフ ベックも余程、気に入っているらしく去年の夏のツアーに続き、ロンドン SOHOの狭いけれど名門ジャズクラブRONNIE SCOTTSでも昨年末に五日間共演。

唯一のアルバムはチックコリアと共演した頃のもので、かなりフュージョンしております。
弱々し杉るという意見と最高という意見と二分。
確かに未だ深みは無い。
実際は、こんな感じ 珍しくソロを取らせている。
MSNによる全曲盤もあり。

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2008年07月15日

和樽は逆さまにして作る

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写真のように和樽は底を上にして製作します。
底の直径と蓋の直径との差を利用して竹の箍(たが)を締め付けて、水の洩れのない木樽が出来る訳です。

裸足で和樽を回しながら、側の量の加減を見たり、木槌で箍(たが)を叩いたりします。
ぼんやり作っていると「爪楊枝」くらいの大きさの棘が刺さるので、緊張の連続です。

足も11本目、12本目の指であり、ギタリストと同じなのです。

2008年07月16日

酒樽屋のお八つ 其之拾肆

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東北を除いて、鮎釣りが解禁になる頃、各地の和菓子屋にも「若鮎」が並びます。
写真の大極殿の鮎は、しっぽまで たっぷり求肥が..........

因に本日は「鮎の日」だそうです。
何の日でもあるんですね。

昨日は全国休漁でした。鮎漁はどうなのでしょうね...


大極殿
京都市中京区高倉四条上ル
075-221-3323

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2008年07月17日

酒樽屋 ディスプレイ用の売場樽を作る

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かねてから製作中のディスプレイ用の売場樽が完成しました。
数が多いのと少し洩れるように作るという特殊な依頼だったので、使う材料も普段とは違いますし、少々手間取りました。
一番右に見えるものが、上から12センチの底のもの。左に三つ見えているのが上から23センチの所に底を込めたもの。

ディスプレイ用の樽は常に特殊な依頼で作りますから規格通りの酒樽に比べて、いつも慣れるまでに時間を要します。
20丁位作った所で調子が出てくるのですが、だいたいその程度の数量が依頼数なのです。

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上の二つは裏側。節だらけの底が入ってはいますが、単に補強用です。
ディスプレイ用の売場樽が出来上がってから、最後にはめ込むので、思いのほか 技を要するのです。

2008年07月18日

酒樽屋の近所にインド料理店が出来る

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ゴータム ラクシュマンさんが岡本店に続いて、酒樽屋の近所に新店舗を突然開きました。
ここは、つい最近までうどん屋さんだったところです。(その前は喫茶店)

ラクシュマン夫妻は、かつて新神戸のインド料理店「アジメール」で働いていた経験の持ち主。インド料理好きの樽屋がよく通っていたお店です。
オープン初日に行くと、「アジメール」のマネージャーが先客に...
数年ぶりの再会でした。

ラクシュマン夫妻の19歳の息子サントス君が灘店を手伝っております。

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ゴータム インドレストラン 灘店
神戸市灘区船寺通1−8−16
078-882-7551
11:30~14:30 17:00~22:00

2008年07月19日

江戸の江戸一に 四斗の酒樽が 二丁並ぶ

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余分なものが一切無く、かつ清潔な店構え。
おなじみさん以外は入り難いと思う。

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左が「泉正宗」、右が「白鷹」の四斗酒樽 。
どちらも赤味樽です。
左の「泉正宗」の四斗酒樽は「たるや竹十」による吉野杉の酒樽です。

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初めて行く者にとっては、まるで酒道場のような居酒屋です。
扉を開けるとU字型のカウンターの奥に座る、いかにも江戸っ子めく女将さんの眼が語る。
「あなた方はじめての客だわね」「どんな呑み方をするのかしらねえ」..................

通されたのはカウンターの一番奥、即ち女将さんの前。
酒を呑めない酒樽屋夫婦は、やや緊張気味。
取り敢えず二種の樽酒を注文。白鷹の樽は周山杉の香りが。
全員が身内と思われるスタッフの動きもキビキビとして気持ちがいい。

二丁の四斗酒樽以外にも、選び抜かれた地酒が一升瓶でずらり。
基本的に樽酒も含めて、燗が基本。
周囲を見渡すと静かに酒を呑む常連の一人客が目立つ。
その間も全ての客の酒の進み具合と肴の食べ方に女将さんの鋭いチェックが。

奥に手書された肴が美味しい。この日は本当に魚ばかりだったけど。
清酒と相性のいい肴が揃っていて、注文に迷う。
女将さん手作りの漬物を頼んだら、ようやく「おいしいでしょ」と女将の一言。
多分、たるや竹十の一空樽で漬けた物。本当においしかった。
糠を混ぜる手は複数の人ではいけない。同じ人が混ぜないと美味しくならないとか。

お勘定の時に時代を感じさせる算盤で女将自らパチパチ。
料理を少しでも残していたら、叱られる。清酒が徳利に残っていたら「全部呑みなさい」という厳しい指令が。
江戸時代、茶道、華道など共に「酒道」というものがあったのですが、それを思い出しました。
現代では希有な一店です。

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2008年07月20日

酒樽屋の虫養ひ 其の陸

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酒樽屋も時にはアフターヌーンティー。
クラブハウスサンドをシェア。ポット入りのココアを三杯。
ピクルスとポテトチップス付き。

2008年07月21日

樽太鼓と八木節

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八木節の季節が近づいてまいりました。八木節のリズム隊には樽太鼓(たるたいこ)が不可欠です。
写真は八木節のために作った四斗(72リットル)の樽太鼓(たるたいこ)です。
やはり、地元の群馬、栃木方面からの依頼が殆どです。

祭りが終わったら、樽太鼓(たるたいこ)を新聞紙で包み、直射日光と風を避けて冷暗所に保管して下さい。
適度な湿度は必要ですが、湿度の変化に弱いので八木節用の樽太鼓(たるたいこ)には「水」をかけないようにお願いします。

2008年07月23日

酒樽屋が作る八木節樽 又は ディスプレイ樽

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酒樽屋がつくる樽太鼓は、学校の音楽の授業の他に、八木節の祭りに使われたり、
店舗設計のディスプレイに使われたり、単に椅子や机に使われたりと樽太鼓の使用方法は千差万別。
便宜上「樽太鼓」という名称で呼んでいますが、酒樽屋が予想もしない樽太鼓の使い方もある事でしょう。

2008年07月24日

酒樽屋の虫養ひ 其之漆

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サンドウヰッチと珈琲

2008年07月25日

西宮市に保存されている酒樽作り、桶作りの道具の数々

oke-taru.JPG 白鹿記念酒造博物館蔵(写真も同館資料より)

西宮市にある財団法人白鹿記念酒造博物館には奈良県に先駆けて酒樽と桶をつくるための道具が保存されている。
その使用法の記録とともに大切に保存すべき貴重な民俗文化財である。
西宮市教育委員会が一冊の資料集として調査編集し上梓している。

この酒造り用桶および、酒樽作りの道具類は、西宮の辰馬本家酒造専属の桶師名川氏と同社製樽部で使用していたもので、全ての道具は揃っていないものの、さまざまな醸造用桶類や清酒の運搬および容器としての酒樽を作るために、江戸期から昭和四十年代まで実際に使用されて来た貴重な財産である。
西宮に限らず各酒蔵では大小さまざまな桶類を使用するため、桶製作用道具の種類も当然多岐にわたり、
側板を削るための正直台が何本も、各種銑類や大小の鉋類、箍を叩く締木類等々が保存されている。
それぞれの用途に応じた工夫が職人の手によりなされている所が興味深い。
近年、木製の桶に代わり琺瑯やステンレスなどのものが多く使用されるようになって、昭和初期には同社だけで二十五人もいたという桶師も最近、最後の一人であった名川氏が引退してしまった事はまことに残念である。

輸送容器としての酒樽だけは数量は減ったものの、途絶える事なく今も製造が続いている。

2008年07月26日

漬物屋さんが使う漬物樽

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京都 錦の漬物店 高倉屋さんの店先です。
高倉屋さんが使っている漬物樽は殆どが「たるや竹十」製です。
一日に百人以上の方が、この光景をカメラにおさめて行かれるそうで、
漬物樽たちも毎日、恥ずかしい事でしょうね。


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この日は納めた漬物樽の様子を見に行っただけなのですが、水茄子の漬物を頂戴して、恐縮する。
高倉屋さんの漬物は、二十四気節に準じていて、どれをとっても、まことに美味。


一月 : 立春(2月4日)- 雨水(2月19日)
二月 : 啓蟄(3月6日)- 春分(3月21日)
三月 : 清明(4月5日)- 穀雨(4月20日)

四月 : 立夏(5月5日)- 小満(5月21日)
五月 : 芒種(6月6日)- 夏至(6月21日)
六月 : 小暑(7月7日)- 大暑(7月23日)

七月 : 立秋(8月7日)- 処暑(8月23日)
八月 : 白露(9月8日)- 秋分(9月23日)
九月 : 寒露(10月8日)- 霜降(10月23日)

十月 : 立冬(11月7日)- 小雪(11月22日)
十一月 : 大雪(12月7日)- 冬至(12月22日)
十二月 : 小寒(1月5日)- 大寒(1月20日)

今は、大暑過ぎたところ、土用の真ん中、暑くて当然ですね。

2008年07月27日

酒樽(たる)が植木鉢に変身

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一度使った、酒樽(たる)は二度、三度と使わないものです。
酒樽(たる)とは、本来そういう、いさぎよいものなのです。
二度はともかく、三度目は酒樽(たる)に酸味が出て来て逆に清酒の味を損なってしまいます。
それでは、戻って来た酒樽(たる)をどうするかというと漬物樽(たる)に使うか、植木鉢樽(たる)にします。
一度、清酒が入った酒樽(たる)は乾燥が早いので樽(たる)太鼓には不向きです。

写真は泉酒造の蔵の中にて

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こんな風に酒樽(たる)の底に穴をいくつか開けておかねばなりません。

2008年07月28日

酒樽屋のお八つ 其の拾陸

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夏と言えば、やっぱり これに限ります。  和三盆入り宇治氷

とらや
東京都中央区銀座7-8-6
電話:03-3571-3679
FAX:03-3571-6908
9:30~20:30 [平日・土曜]
9:30~19:30 [日曜・祝日]
年中無休

2008年07月29日

八木節に使う樽太鼓(たるたいこ)

DSC06877.JPG 写真は四斗樽

八木節には樽太鼓(たるたいこ)を昔から使います。
一度使った酒樽(さかだる)は箍(たが)がゆるみ易く、高音が出なくなるため八木節専用に新たな樽太鼓(たるたいこ)を使います。
樽太鼓(たるたいこ)の箍(たが)は酒樽(さかだる)に比べて、出来る限り強く締めております。
八木節用の樽太鼓の箍(たが)は樽太鼓(たるたいこ)の中でも最も強いものを使っております。

毎年、七月の終わりから八月の始めの日曜に祭りが催され、各地で賑わいを見せます。
この時期は酒樽(さかだる)の出荷が一年の中で一番少ない時期であるため八木節用の樽太鼓(たるたいこ)を作る時間の余裕も出来る訳です。

2008年07月30日

酒樽屋がつくる特殊な木樽(たる)

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酒樽屋はときに、変わった酒樽もつくります。
写真は某蔵元の特注による、上から見ると四斗の酒樽(72リットル)ですが、実は容量は一斗(18リットル)の酒樽。
勿論、鏡開き用です。
実は、この酒樽を発砲スチロール製の台の上にのせて、菰を巻いて普通の四斗酒樽の様に見せる訳です。

重心が非常に上に来る事もあり、バランスが悪いので余り作りたくない酒樽ですが、
真夏でもあり、催事などでも清酒を呑む方が少なくなるものの、やはり酒樽は四斗樽じゃないと迫力がないという方が多く、72リットル型18リットル入り酒樽のご要望にも応じております。

2008年07月31日

李白と酒樽

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唐の詩人李太白は酒好きで有名なことは夙に知られておりますが、当然、その詩にも「樽」が頻繁に登場します。
「樽」といっても千年以上前の話ですから、現在の酒樽とは根本的に違い、壷のようなものもあれば、時には山の木片を寄せ集めたものが登場したりして、形態は未だ統一されていません。
一斗という容量も現在の約18リットルよりも、遥かに少なかったと言います。

「李白一斗詩百篇」という有名な語がありますが、どうやら李白が呑んだのは10リットル(一升瓶五本強)ほどで、とんでもない量ではない訳です。

魯郡東石門送杜二甫
魯郡の東石門にて杜二甫を送る

醉別復幾日  別れに醉うこと 復(ま)た幾日ぞ
登臨偏池臺  登臨は 池臺に偏(あまね)し
何時石門路  何(いず)れも時にか 石門の路にて
重有金樽開  重ねて金樽(きんそん)の開くこと有らん
秋波落泗水  秋波 泗水に落ち
海色明徂徠  海色 徂徠に 明るし
飛蓬各自遠  飛蓬(ひほう) 各自 遠し
且盡手中杯  且つは 盡くせ 手中の杯

たるや 竹十

  • たるや 竹十



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