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2006年06月 アーカイブ

2006年06月02日

樽屋、他人の誕生日を祝う。HAPPY BIRTHDAY! !


ロン・ウッド 6月1日で59歳 Happy Birthday Ronnie!

チャーリー・ワッツ 6月2日で65歳  Happy Birthday Charlie!


本来なら、スペインで誕生日をむかえる筈が、おちゃめな怪我人が出たので予定は大幅に変更。
ツアーは、その不死身のメンバーが復活したので、7月11日のミラノから再出発。
あと21公演だ。

2006年06月07日

樽屋が好きだった、ビリー・プレストン死す

イアン・スチュアート、ニッキー・ホプキンス、ジャック・ニーチェに続いて、とうとうビリー・プレストンが亡くなってしまいました。
ストーンズ、ビートルズのキーボード奏者は一人もいなくなってしまいました。
最近、話題に出ないなと思っていたら、ビリーはトラブル続きの上に病気で去年から昏睡状態だったそうです。
"Sticky Fingers","Exile on Mainstreet","Black and Bllue"・・・・・名作の陰には、常にビリーがいました。
享年ロニーと同じ59歳。

2006年06月12日

漬物樽(つけものたる)味噌樽(みそたる)樽太鼓(たるたいこ)

「たるや竹十」の本業は酒樽(たる)屋ですが、その伝承技術を用いて、漬物樽(つけものたる)、味噌樽(みそたる)、樽太鼓(たるたいこ)等の樽(たる)も作っています。

殊に、漬物樽(つけものたる)や味噌樽(みそたる)は材料の吉野杉自身が呼吸しているので、おいしいものが出来上がります。

又、修理も依頼されます。修理は古い樽が持ち込まれることが多い訳ですから、昔の職人の仕事を見る良い機会になります。
樽屋(たるや)にとって先人の技を自ずと学ぶことになるのです。

樽太鼓(たるたいこ)は良い音が出るように他の樽よりも強いタガを締めております。

2006年06月13日

樽屋(たるや)、パーティに酒樽(たる)を持って行く

写真はARC INTERNATIONAL INC.の二十周年を祝う五升樽(たる)です。

椅子がいっぱい。人もいっぱいでした。

京都、御池通に面した新ショウルーム

2006年06月14日

ベルギーの樽屋


樽屋の親方はビールを呑まない主義なのですが、レッテルに「樽」が見えたので、つい買ってしまいました。

ベルギーの白ビールはビールというより、シャンパンとグレープフルーツジュースを混ぜたような味です。
ヨーロッパでは一般的なものだそうです。樽屋に丁度、ビール好きの針金作家、林雄三さんが下宿していたので一緒に呑むことにしました。彼は滞仏時代にパリでよく呑んだと言っていました。
彼は東京の西荻でアビアントという工房を主宰しています。

白ビールにバゲット+カマンベールはよく合います。
初めて呑んだビールが運よく樽ラベルの白ビールで良かった‥

2006年06月15日

樽(たる)と桶(おけ)の違い

 

左が板目、右が柾目です。(箍も、ふたつとも桶特有の「組輪」です。左右、組み方が異なります)

樽(たる)と桶(おけ)の違いを解かりやすく書くと、桶(おけ)に蓋が付いた物が樽(たる)です。
見た目は似ていますが工程が全く違います。又、基本的に桶(おけ)は柾目で、樽(たる)は板目で作ります。但し、例外もあります。

樽(たる)にせよ桶(おけ)にせよ永く容器として使う物には必ず板目を使います。
柾目を使う物は「おひつ」や「寿司桶」のように短時間使う物に限られます。
漬物樽(つけものたる)や味噌樽(みそたる)には板目の方が向いています。
なぜなら、柾目は木目を通じて水分が滲み出てしまうからです。

写真は100年物の杉を割った所。
白墨に合わせて縦ないし横にまっすぐに割った物が柾目。
木目にそって、外側から中心に向かって割った物が板目です。
建築材と違って、木目が通っていないと漏れの原因になるので、機械で製材せず、刃物で割ります。
柾目の方がはるかに高価になります。
一度限りの使い捨てが原則である酒樽(さかだる)には板目を用います。

これは、柾目の桶(おけ)ですが、表面を化学物質でコーティングしてあるので、一見きれいです。
又、漏れもありませんが、ニス状の物が木の呼吸を妨げてしまうので、これではプラスチック容器と大差ありません。「たるや竹十」の樽は裏表共、コーティングはしていません。

又、桧(ヒノキ)の樽(たる)や桶(おけ)は、その香りが強すぎて食物には向いていません。

昔から、漬物樽(つけものたる)や味噌樽(みそたる)あるいは清酒の醸造には板目の吉野杉が最もふさわしいと言われております。

2006年06月16日

杉樽(たる)のトラブル

漬物樽(つけものたる)や樽太鼓(たるたいこ)を作る時は先ず杉材の選別から始めます。
山から届く杉材の中には、稀に、不適切なものが混入していることもあります。

写真は「目まわり」といって、樽に不適切な材料のひとつです。
↓夏目(白い部分)が硬い冬目(赤い部分)に負けて、木目にそって二枚に割れてしまった状態です。

↑こうなってしまう杉材を見分けないといけません。つくる前に発見されていれば、被害は最小限で済みます。

↑漬物樽(つけものたる)は蓋がないので、酒樽よりも材料の角度を正確に削らなければなりません。これは側材の木目が割れた例です。

↑これは酒樽の例ですが、全工程を終えて、蓋をこめてタガを締めた途端、木目が割れました。
波打っている部分です。
漏れる訳ではありませんが、また蓋を取り替えねばなりません。

1000丁にひとつはこういったトラブルに遭遇します。

投稿者 diva : 01:30 | コメント (2)

2006年06月17日

杉樽(たる)に巻く竹

樽には箍(タガ)に真竹を用います。真竹は細工がし易いのです。
孟宗竹を使う事も稀にありますが、硬くて加工が困難です。

竹を伐り出すにも季節を選びます。
一年中、山から竹を伐ってくる事は出来ないのです。

春から初秋の間に伐った竹には虫が付き易いと云われています。
真冬に一年分の竹を伐採し、写真のように備蓄して置かねばなりません。


竹の加工作業は地面に穴を掘り、そこに四斗樽を埋め込んだ作業場に人間がもぐりこんで行います。
樽屋も子供の頃、この穴のなかで、よく遊んで叱られたものです。

投稿者 diva : 10:42 | コメント (0)

2006年06月18日

火事の証人

写真は樽の材料ではありませんが、近所の並木が伐採された時に、真ん中に焦げ目のある木に出会いました。
年輪を数えてみたら、焦げ目の所は約60年前。
1945年3月の空襲で「たるや竹十」の付近に火災が発生した事を自身で語っています。

阪神大震災までは竹十のそばを流れる都賀川に沿って、柳並木が灘五郷ならではの風情をかもし出していました。
ところが震災後のプロジェクトで、亡くなった方の人数だけ桜を植えるということを思いついた人が何所からかやって来て、ある日突然、殆どの柳を伐採、桜に植え替えてしまいました。

一見、鎮魂という美談に見えますが、江戸期から続いたであろう景趣を残すことを忘れているように感じられてなりません。
何故、桜なのでしょう。
単純に話に迎合した役所も安易過ぎます。
もう、取り返すことのできない貴重な財産を失ってしまったことさえ、気付いていないように見受けられます。

空襲や台風に耐えて酒蔵の町を永い時間、見つめてきた柳まで勝手に伐る必要はなかったのではないでしょうか。

小村雪岱「青柳」 大正13年

柳は江戸期の都市文化の象徴として、かつて浮世絵などにも盛んに描かれました。
柳は日本の「粋」を体現する舞台装置として欠かす事が出来ません。

蓮咲くや桶屋の路次の行き止まり   久保田万太郎

投稿者 diva : 11:10 | コメント (0)

2006年06月19日

酒樽(さかだる)漬物樽(つけものたる)や味噌樽(みそたる)の材料

これは「木割り包丁」という、刃に丸みの付いた専用の道具。

下の写真が「木割り包丁」で樽丸を作っているところです。
酒樽(さかだる)漬物樽(つけものたる)や味噌樽(みそたる)あるいは樽太鼓(たるたいこ)を作る杉材を樽丸と呼びます。

白いチョークは吉野の木材市場で競り落とした落札者記号。
刻印は出品した業者の屋号。
この木口(断面)を見て、原木の中身を判断しなければなりません。
刻印から、どの山の木かも分かります。

例えば「○に北又」とあれば、その原木は吉野の山林王、北村又左衛門氏の刻印。即ち北村林業の出品。
この業界では最高のブランドに位置します。
樽丸で発展してきた吉野林業ですが、現在では殆どが建築材に用いられる様になりました。

2006年06月20日

杉樽の基本、樽丸(たるまる)


上の写真のうち、竹の箍(タガ)で巻いた古いものが文字通り「樽丸」。
山では一丸(ひとまる)に同分量の杉材を入れて巻き上げなければなりません。
杉の原産地、吉野地方には、昔は樽丸の結束だけを専門とする職人がいた程です。

現在はこれを二分割して、写真の左の様にビニールで結束しているので、味気なくなりました。

樽屋が「丸(まる)」と呼ぶものは杉樽を作るときに最も重要な部材で、正確には「樽丸」と言います。昔は上の写真、右下のように、丸く束ねて運送していたからです。

一枚ずつは側(かわ)、または榑(くれ)と呼びます。

立っている五枚の側(かわ)のうち、右から三枚目の物が甲付側、酒樽に使います。
江戸時代から戦前までは酒樽といえば甲付に限りました。
赤味側は醤油樽用でした。
しかし昭和30年代の醤油樽の廃止に伴い、行き場を失った赤味側の用途を巡って酒造組合と製樽組合が協議の結果、甲付側を特級酒(今の特撰)用に、醤油用であった赤味側を清酒の一級と二級(今の上撰、佳撰)に使用することになりました。

写真右から二枚目が、その赤味側です。
左の二枚が白太です。見た目はきれいなのですが水分を漏らす性質を持っているので樽太鼓や展示用の樽に使います。
赤味側の中でも「あく」が出て色が黒くなった物を黒側と呼び、漬物樽や味噌樽に使います。
漬物樽や味噌樽に甲付樽を使うことはありません。長持ちしないからです。
漬物樽や味噌樽のように長期にわたって使用する物には最上の甲付といえども適材とは言えません。

一番右側は、赤味側と黒側の中間に位置する物で中赤と呼びます。
黒丸(黒側)は名の通り、更に黒い物です。色は悪くても、最も丈夫で、値段が安いため最近ではこの二種類の材料も清酒樽に使われるようになり、清酒樽の材料も昔ほど厳密ではなくなってしまいました。

樽を菰で巻く昔の習慣が災いして、外から見えない杉樽の品質が日に日に安かろう悪かろうという傾向に変化しています。残念なことです。
酒樽には、やはり甲付樽、若しくは上質の赤味樽を使っていただきたいものです。

樽屋としては、菰を廃止して、杉樽そのものを皆さんに見て頂きたいと常々思っております。

左端の太い物は一番外側で木皮(こわ)又は「やせ」と言い、柾目に割って「寿司桶」などに使います。
一番左で横になっている物は更に外側の杉皮です。数奇屋の屋根や塀に用います。

2006年06月21日

味噌樽(みそたる)


味噌は本来、写真のように細長い味噌樽(みそたる)に詰めて発酵させるものです。
表面が少しでも空気に触れないようにし、微生物による発酵を大事にして、空気による酸化を避けるという昔の知恵からです。しかし、大きさが収納の妨げになり、現代の都市生活には少々不向きかもしれません。

「たるや竹十」の漬物樽27型でも充分味噌樽の代用として、良質の味噌が出来ることがお客様から報告されております。

2006年06月22日

漬物樽(つけものたる)や味噌樽(みそたる)を作る時にも失敗はあります

漬物樽(つけものたる)や味噌樽(みそたる)は蓋がないので、杉材を削る角度や箍(たが)を締める強さが微妙で、失敗も稀にあります。更に自然の力に負けた材料もあります。

「風折れ」と言って、吉野の山林で嵐の折、強風で杉の樹が大きく揺れて、折れてしまうことが多々あるのです。
山では火事以外に「風折れ」「雪折れ」「落雷」の三つが天敵です。
吉野は日本一雨の多い地域ですし、台風も頻繁に上陸します。
これらの障害に100年間、耐えてきた杉だけが、良質の樽材となるわけです。

樽丸を作る時、そして漬物樽や味噌樽を組み立てる時の二度罅(ひび)を見つける機会があるので、山あるいは樽屋で殆どが発見されて焼却されますが、稀に見落とすと写真のように折れてしまいます。

組む前は眼を凝らして検品しないと分からない程の罅(ひび)なのです。
ところが、箍(タガ)を入れると写真のようになります。
折れは表面までは到っていないので、漏れはありませんが、漬物樽ですから内部の状態が重要なので修理が必要です。

こちらの写真は、箍(タガ)が強すぎて完全に側が折れた例です。
責任のない右隣の側にも影響が出ています。
こうなると、漬物樽製作も最初からやり直しです。
箍の竹節が充分削り取れていなくて、こぶ状になり、ここに力が集中したことも原因の一つです。

投稿者 diva : 13:36 | コメント (0)

2006年06月23日

美酒、美人、そして美林

美しき物、三つ揃えば、尚、麗しきもの。

そり返る壁の色紙やつゆの人  永井荷風

2006年06月24日

JEFF BECK

今日は60才を過ぎてもストラトをオモチャにしている永遠のギター少年JEFF BECKの誕生日です。
彼のギターにヴォーカルは邪魔です。ギター自身が歌っていますから。
今年も日本にやって来ます。
バディ ガイと一緒に演るのかな。


オキニのJENNIFER BATTENと共に。

ジェフ・ベックはM.アントニオーニの”BLOW UP”にギターを壊すバンドとしてジミー・ペイジと共に登場。
「BLOW UP」の邦題がなにゆえ「欲望」になるんでしょう。

ミックやブライアンと親友でカトリーヌ・ドヌーヴと少しの間結婚していた写真家デビッド・ベイリーをモデルにした映画。
ヴェルーシュカの裸身、見事なり。

音楽はハービー・ハンコックを起用と製作カルロ・ポンティらしく豪華。
当初、監督はTHE WHOに出演依頼をするもギャラの点で折り合いがつかず、YARDBIRDSに。
THE WHOのPETEでは、あの迫力のシーンは撮影出来なかったでしょう。
因みに壊したギターは日本製だったとか。
この映画、ジェーン・バーキンもチョイ役で出ていることでも有名です。
彼女の第一作は前年の「KNACK」。同い年のシャルロット・ランプリングと共演しています。
二作とも、すこぶる今風。

Mr.Beck、普段は車を壊すのが趣味だそうです。

たるや 竹十

  • たるや 竹十



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